内緒のカードローンは家族が相続する?
【 ご 相 談 】
夫が家族に内緒で、カードローンを組み、借金を隠していた場合、
夫が亡くなった後、家族は借金を相続しなくてはならないのでしょうか?
【 回 答 】
夫が内緒で作ってしまったカードローンの借金も、基本的には相続の対象となります。
家族が、その借金を承認するどうかについては、以下の3つの方法があります。
● 単純承認
プラスの財産もマイナスの財産もすべて引き継ぐ方法です。
● 限定承認
プラス財産の範囲内で債務を引き継ぐ方法です。
少しわかりにくいかもしれないので、具体例で説明します。
1,000万円 - 500万円 = 500万円 ⇒ 500万円相続する
(預貯金) (借金) (プラス財産)
1,000万円 - 2,000万円 = ▲1,000万円 ⇒ 相続しない
(預貯金) (借金) (マイナス財産)
● 相続放棄
相続財産の全てを基本的に放棄します。
このように、借金の相続を承認する方法は3つあります。
単純承認は、特別の手続きを必要としません。
限定承認と相続放棄は、相続開始を知ったときから3ヶ月以内に、
家庭裁判所に申立てをしなければなりません。
3ヶ月以内に相続放棄も限定承認もしなかった時は、
単純承認したものとみなされます。
また、相続開始後に相続財産を処分したり、相続放棄をしたあとでも、
単純承認したものとみなされ場合があります。
相続財産を隠匿したり、自己のために消費した場合は、
単純承認したものとみなされます。注意が必要です。
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